2024年11月25日

イベントレポート

開発組織がゼロから持続成長!株式会社GENDA VPoE・荒井氏が語るリファラル採用の仕組みをつくるときに大事な4つのコト|戦略採用勉強会・開催レポ#2 

リファラル、スカウト、エージェントなど、あらゆる手段を駆使してもハイクラスなテック人材を採用するのは、非常に難易度が高いと言われています。

トラックレコードでは、「戦略採用勉強会」と称して、テック人材の採用で成功している企業様、勢いのある企業様をお招きした勉強会を開催しています。

今回は、株式会社ゆめみ 代表取締役・片岡 俊行氏、株式会社GENDA VPoE兼プロダクト開発部部長・荒井 勇輔氏をお招きしたイベントについて、お届けします。

#2は株式会社GENDA VPoE兼プロダクト開発部部長・荒井 勇輔氏によるプレゼンテーションです。

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リードエンジニア採用におけるリファラル採用の実践と効果

▼スピーカー

株式会社GENDA
VPoE兼プロダクト開発部部長
荒井 勇輔

私は2006年にヤフーに新卒入社し、電子書籍のサービス開発に関わりました。その後、ファッションコーディネートアプリ「IQON」を運営するVASILYへ転職し、フロントエンド事業部長としてサービスの成長に貢献しました。現在は、GENDAにてVPoE兼プロダクト開発部部長として従事しています。

GENDAは2018年5月に設立した会社で、2023年東証グロース市場に上場しました。

グループ全体では12,000人以上(パート・アルバイト含む)の規模になっていて、6年という短期間でこれだけの規模になったのは非常に珍しいのではと思っています。

我々はAspiration(大志)と呼んでいますが、「世界中の人々の人生をより楽しく」することを目指し、ゲームセンターやカラオケ施設、映画の配給やプライズゲームの景品企画など、幅広い領域でエンターテイメントの事業を展開しています。

GENDAにはM&Aとテクノロジーという2つの成長戦略があります。2040年に世界一のエンタメ企業になるというビジョンを掲げておりますが、オーガニックな成長だけでその目標を達成するのはハードルが高いと思っています。そのため、M&Aによる非連続的な成長を繰り返すことで、その目標に近づけていくことがひとつ目の成長戦略になります。

また、M&Aで事業領域を広げることに加えて、テクノロジーを活用して成長を加速させることにも力を入れています。

GENDAのエンジニアは、ゲームセンターの会員が使うスマホアプリの開発やプライズゲームをオンラインでプレイできるようなシステム開発、店舗オペレーションのDX化をはじめ、様々なプロダクト開発に取り組んでいます。

テック組織は2021年10月に立ち上げました。GENDA単体では現在100名を超える社員がいますが、そのうちの半数以上を占めるのがエンジニアやPdM、デザイナーなどプロダクト開発に関わるメンバーになっています。組織立ち上げから2年8ヶ月経っていますが、現状は離職率0を維持しており、純増を続けているのが大きな特徴だと思っています。

エンジニア採用に関しては、2021年はリファラル採用が中心でしたが、2022年からはリードエンジニアを中心としたスカウトを開始し、昨年末にはHRBPを組成して採用オペレーションの強化を図ってきました。現在はエージェントやスカウト媒体の拡大、リファラルの拡充などを行っています。

リファラル採用では「組織の状況にあったエンジニアに声をかける」ことを意識

これから、リファラル採用でどのようにリードエンジニアを獲得してきたかについて話せればと思います。

その当時は「採用プロセスの未整備」、「複雑な組織と開発環境」、「エンジニア界隈からの認知度の低さ」という課題を抱えていました。

そもそも、テックの採用担当が不在で、私一人でエンジニア採用を回さなくてはならない状況でした。また、求人の掲載や採用管理ツールの導入がされておらず、選考フローや採用後の入社手続き、オリエンテーション方法も定まっていないなど、何も整っていない状態だったのです。

さらに、複雑な環境を一から説明するのは採用の大きなハードルとなっていました。M&Aを主軸に急成長していたものの、エンジニアに馴染みが薄く、働き方が想像しにくい状況だったのです。

加えて、M&Aでグループインしてきた会社の技術スタックが異なり、それを説明する資料も用意されていませんでしたし、エンジニアの職における等級制度や評価基準、バリューも整備されていませんでした。

最も大きな問題はエンジニア界隈の認知度の低さでした。当時、エンジニアに「GENDAという会社を知っていますか?」と聞いてみても、知っていると答えた人はいませんでした。テックブログやカンファレンスでの技術発信がなく、採用ブランディングも着手できていなかったため、スカウトを送ってもほとんど反応がありませんでした。

こうした状況を打破するために取り組んだのがリファラル採用です。下図のようにリファラル採用にはメリットとリスクがあります。


まず、メリットとして最も大きいのは「候補者の信頼性」や「採用コストの削減」ですが、その一方で多様性や公平性の欠如といったリスクも伴います。また、リファラル採用の持続可能性を考えても、いくらでも人を紹介できるメンバーがいるわけではないので、候補者のプールが枯渇してしまうのもリスクに挙げられるでしょう。

GENDAで取り組んだリファラル採用では、誰にでも声をかけるのではなく、「組織の状況にあったエンジニアに声をかける」のをすごく意識していました。

上の図のように、多様な経験を持つエンジニアやプロダクト開発にコミットする人、エンタメ領域に興味があるなど、いろんな要素があるなかで最終的には「構想した将来の組織に対して、組織開発ができるリードエンジニア」に声がけしていきました。それは、「テック組織をこうしていきたい」という中期的なビジョンがあり、そこをリードできるエンジニアにジョインしてほしかったからです。

GENDAは、チームを細分化せずに、まずは1つの部署にリードエンジニアを集めていく組織を目指していたので、将来チームのリードエンジニアを担う人材をリファラルで採用したいと考えていました。そこから、2〜3年かけてマネージャーになってもらい、チームをさらに拡大してもらうという構想です。

これを実現するために、下図の青い部分を将来的に担当してもらえるようなエンジニアに対して、積極的に声をかけていきました。

リファラル採用でも明確にニーズを定義して強みを訴求することが大切

リードエンジニアに何が必要で、どういう特徴を持った人に声をかけていったのかで言うと「問題解決能力」「適応力・自己管理」「推進力」の3つの観点を特に重視していました。

設立から3年目を迎えたスタートアップであったため、特に推進力は強く意識していました。リーダーシップや行動力、コミュニケーション能力が備わっているかを見ていましたが、面接対応や技術試験の作成など「採用業務ができるか」も注視していましたね。

リファラルであれば、これまでの関係値で丁寧に組織の状況を説明できるんですが、とはいえ「初期に解決したい課題」と「優先度を下げた課題」がありまして、その中から時間がかかっても取り組むべき課題から着手していきました。

このように課題を分類し、何から着手すべきかを明確にしてから取り組むように心がけたのです。

他方で、効果を得られるのに時間がかかるテックブログやカンファレンスへの登壇などは、事前に種まきをしておくことも重要なため、ある程度人数が揃ってきたら着手することを決めていました。

リファラル採用であっても、「今、何が足りていないのか」を整理し、自分たちの強みを訴求していかなくてはなりません。

私たちは複雑なプロダクトを、モダンな技術を使ってリプレイスしていくなどの強みは特になかったので、「経営陣との対話」を重視しながらリファラル採用に取り組んでいました。

初期段階では会長や社長に直接繋ぎ、経営陣から「2040年に世界一のエンタメ企業になる」という長期的な会社のビジョンを共有してもらい、熱い思いを伝える場を設けていました。

また、M&Aの事例や純粋持株会社に所属し、グループ会社のプロダクトを横断して開発するという挑戦的な課題を共有したほか、成長機会やキャリアパスなども丁寧に伝えることを徹底していたのです。エンジニアの具体的なキャリアパスなどは、資料で公開しておくやり方もありますが、やはり誰かが直接話すことはとても重要だと思っています。話す人も経営陣だけでなく、Pull Requestを見る人、一緒に働くデザイナーなど、「誰から伝えたら、この人の心に刺さるのか?」を意識して設計をすることが大切です。

採用の実績ですが、最初はほとんどリファラルでメンバーを増やしていき、人数が増えてからは、リードエンジニア中心のスカウトも行いました。2024年は制度の整備も進み、さらには新しく入社した人のリファラルも加速しているような状況です。

まとめ

最後に今回のまとめを記載したいと思います。ぜひ皆さんも、効果的な採用手法であるリファラル採用の仕組みを作ってみてください。

  • 組織の状況に応じて様々な採用手法を検討、その中でリファラルは効果的な手段

  • リファラルはメリットも多いが、リスクの把握も必要

  • リファラルであっても明確なニーズの定義が重要

  • 強みの訴求は事実を伝え、誰から伝えるかも重要視する




トラックレコードでは、ハイクラステック人材の採用に必要な戦略から手法までを、事例を交えながらお伝えしていく勉強会を開催しています。採用支援に関してのご相談も随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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