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ネットショップ作成サービス「BASE」、購入者向けショッピングサービス「Pay ID」、資金調達サービス「YELL BANK」の企画・開発・運営を行うBASE株式会社。創業から約10年間は中途入社の社員のみで組織が構成されていましたが、事業拡大に伴い2027年4月入社となる新卒採用を開始しました。
トラックレコードでは、そんなBASEの新卒採用を支援。採用戦略の構築から、社内での活用を目的とした採用ピッチ資料・採用サイト制作まで、一気通貫で伴走しました。
なぜBASEは新卒採用を始めたのか。トラックレコードをパートナーに選んだ決め手は何だったのか。支援による成果をどのように捉えているのか。BASEで採用を担当する成原由香様にお話を伺いました。
会社名:BASE株式会社
業種:Webサービスの企画・開発・運営
従業員数:401名(連結:2025年12月末日現在)
コーポレートサイト:https://binc.jp
支援時期:2025年5月〜9月
BASE株式会社の設立は2012年。当時大学生だった創業者・鶴岡裕太様が立ち上げたネットショップ作成サービスに端を発しています。2015年にオンライン決済サービス「PAY.JP」をリリース、2021年には購入者向けショッピングサービス「Pay ID」のリブランディングをおこなうなど事業を拡大。2019年には東証マザーズに上場(2022年よりグロース市場)し、その後も「Payment to the People, Power to the People.」をミッションに掲げて急成長を遂げてきました。
2025年12月に創業13年を迎えた同社は、新たな挑戦に乗り出します。それが、同社として初となる「新卒採用」の実施です。
これまで中途採用メインで組織を拡大してきた同社が、なぜこのタイミングで新卒採用に踏み切ったのか。
その背景を理解するには、まずBASEのこれまでの状況について知る必要があります。

<プロフィール>
成原由香 Talent Acquisition Division マネージャー
業務システムと会計システムを扱う会社で営業職としてキャリアをスタート。サイバーエージェントのゲーム子会社であるサムザップで初めて採用業務を担当。その後、レアゾン・ホールディングスでも採用を担当し、2021年2月にBASEへ入社。現在は人事部門で採用業務を担当している。
成原様:
BASEはスペシャリストが多い会社です。たとえば、私の業務も人事の中の採用分野に特化しており、労務や制度設計などは採用とは別の専門の組織が存在しています。他の職種も同様で、特化型の人材がそれぞれの業務に集中している、いわば、ジョブ型の組織なんです。
創業以来、BASEは経験豊富なメンバーが主体となって事業を牽引してきました。一方で、スペシャリスト中心の環境は、新卒入社の社員にとって技術面・文化面の両方でハードルが高い側面もあり、そうした背景から、これまで新卒採用は積極的には行ってこなかったといいます。
成原様:
特にコロナ禍では、多くの事業者がオンラインショップに活路を求めたことで、ネットショップ作成サービス「BASE」へのニーズが急速に高まりました。
それまでは複数の業務を兼務する社員もいたんです。ありがたいことに事業は成長するも、それに合わせた組織成長は一朝一夕ではできませんので、事業戦略を見越した中途採用に注力することとしました。結果、自然と専門性を持った人を中途採用することになっていったのです。
そんな同社ですが、今後の事業拡大を見据えて人材採用の方針を転換することになります。
成原様:
今回、新卒採用1期生という形で、2027年4月入社からスタートすることにしました。背景にあるのは、プロダクトのさらなる成長とM&Aの実施、そして複数の事業の連携とともにグループ全体の価値創造と価値の最大化を、経営戦略上の大きな柱に盛り込んだことです。
これら3つの取り組みに必要なスキル自体は中途採用で補えます。その上で、事業や組織を横断しながら推進するにはBASEグループとしての文化を中長期的に育てていくことが重要だと考え、新卒採用を行う決断に至ったのです。
これはスタートアップとして成長を続けてきた同社が、いよいよ次の段階の成長フェーズに入ったことを示す象徴的な出来事と言えます。
新卒社員は各部署に配属され、そのなかでジョブローテーションを経験。特化型ではなく、事業全体を見られる人材として成長していくことになります。
このような方針で新卒採用を開始した同社ですが、ここで一つの課題に直面したと成原様は言います。
成原様:
私自身、新卒採用の経験はありますが、最初から外部の会社に支援をお願いしようと考えていました。採用ピッチや採用サイト制作だけでなく、情報整理やコンセプト構築から体系的に進めていただける点を重視して、半年ほどかけて情報収集を行いました。
候補となるパートナー企業を最終的に3社まで絞り込み、検討を行った結果、BASEが選んだのがトラックレコードでした。
サイト制作のみを行う会社や、コンサルティングに特化した会社、テキストライティングのみに特化した会社も少なくないなか、採用戦略の設計から採用ピッチ、採用サイトの制作、実際の採用活動の支援まで、採用活動全体を一気通貫で担える点を高く評価していただいた形です。
トラックレコードの支援は、まず採用戦略の構築からスタート。BASEの採用ブランディングとして戦略の全体設計は成原様が行い、トラックレコードでは全体戦略のなかの目線合わせやメッセージ開発、ポジショニングなどの戦略設計を担当しました。
成原様とトラックレコード担当者で壁打ちしながら、どんな層をターゲットにするのか、配属対象となる事業部がBASEグループ全体でどんな位置づけになっていて、どんな成果を上げることが求められているのか、採用において競合となるのはどのような会社なのか、そういった詳細のヒアリングから進めていきました。
約1ヶ月をかけて戦略設計を行い、次に着手したのが採用ピッチ資料と採用サイトの制作です。
採用ピッチではまず、BASEが積み上げてきた歴史と事業を候補者にどう伝えるのかを検討しました。

成原様:
BASEは創業当初より、ミッションやサービスの内容を変えずに運用を続け、黒字化を実現しながら、持続的な事業成長を続けてきました。これはインターネット業界でも比較的珍しいことで、BASEならではの特長です。
逆にいえば、そうやって長い期間をかけて積み重ねてきた事業の概要全体を理解することは簡単ではありません。中途社員の場合は、特化型で採用しているので専門領域を軸に業務に入るのに対し、今回募集する新卒は事業部を横断して全体を知ってもらい、将来的に幅広く活躍してもらうことを期待しています。
BASEには事業成長や技術面、ユーザーへの提供価値など、多面的な魅力があります。すべてをアピールしたいところですが、採用ピッチ資料にあまりにも詰め込みすぎると情報過多になってしまい、離脱を招く恐れもあります。また、これまで中途採用向けに打ち出してきたアピールポイントが、新卒にも同じように響くのかといった点についても検証が必要でした。
そこで、新卒採用のターゲットやペルソナについて議論を行い、「何を削ぎ落とすのか」について慎重に検討を進めました。
その結果、「BASEの歴史」「市場」「強み」「戦略」といった背景情報、さらにネットショップ作成サービス「BASE」やショッピングサービス「Pay ID」などの各事業について、1ページずつまとめる方針が定まりました。
成原様:
中途採用でもそうですが、面接でよく候補者の方から「ECや決済って、今からやることがあるんですか?」「大手ECサイトがあるなかで、できることって?」といった質問を受けるんです。だから採用ピッチ資料でも、「BASEが挑んでいるECという市場」や「BASEがどんな歴史を歩んできたのか」については丁寧に伝える必要があると考えました。とはいえ、長くなりすぎるとその先まで読んでもらえない可能性があります。そこで、それぞれの情報を1ページに収めて、採用情報まで一気に伝えることを意識しました。
加えて、決済や金融まわりの専門的な用語を学生にもわかりやすく一般的な用語に置き換えることも重要でした。
たとえば、「与信」などは金融業界ではよく使われますが、学生にとっては触れる機会が限られている言葉です。こうした表現は採用ピッチ資料からの離脱を招くため、使用すべきではないと判断しました。
成原様:
BASEグループでは、子会社であるwant.jp株式会社が運営する越境ECサービス「want.jp」という事業も展開していますが、この「越境EC」という言葉も学生にはなじみがないんです。「日本から海外に向けて販売を行うことです」と説明すると、今度は「海外支店ということですか?」と聞かれることもあります。私たちにとっては当たり前のことでも、学生さんにとってはそうではないということをしっかり意識する必要があると再認識しました。
逆に世代的にAIなどのテクノロジーについては深い知識を持っていたり、「不正決済」のようにユーザーとして触れた経験のある金融用語は知っていたりと、学生ならではの特性もあります。
こうした細かい点まで考慮しながら、しっかりとBASEについて伝えつつ、学生に読んでもらえる採用ピッチ資料の作成を進めていきました。
約4ヶ月間をかけて、採用戦略設計から採用ピッチ資料・採用サイトの制作を支援したトラックレコード。支援を通じて、成原様はトラックレコードを次のように評価しています。
成原様:
要件定義とメッセージ設計の解像度を高く持った上での支援をいただいたのは期待通りでした。コンテンツ制作に取りかかる前段階で職種別のヒアリングをしていただいたのですが、正直私もそこまで聞かれるとは思わなかったと驚いたほど深堀りしていただきました。それらの情報を整理して肉付けしていただいたわけですが、そのスピード感も非常に速く、助かりましたね。
加えて、人事担当者が採用業務で感じがちな“孤独感”を埋められたことも、支援の大きな成果だったと成原様は語ります。
成原様:
多くの会社がそうなのですが、新しく新卒採用を始めるときって、一人の人事担当者がすべてを担うことが多いんです。採用初期の段階では、事業部との役割分担を含め体制づくりから進めていく必要があります。当社も例外ではなく、新卒採用は私一人が担当していました。そういった“一人採用担当”に寂しさを感じている人事担当にとって、トラックレコードさんは心強いパートナーになってくれました。
2027年度の新卒採用だけでなく、2028年以降の新卒採用における人材定義が見えてきたのも成果の一つです。
成原様:
新卒採用が中途採用と大きく異なるのは、仮説をベースに将来の計画を立てなければならないことです。たとえば、今進めている新卒採用の結果、社員が入社するのは2027年4月です。しかし、2028年度の新卒採用については、それ以前から進める必要があります。つまり、まだ入社していない新卒社員や事業部の状況・変化を予測して、さらに先の採用計画を立てる必要があるのです。これが新卒採用の特異なところです。
今回、トラックレコードさんとの取り組みを通じて、2027年度の新卒に求めるものがはっきりしました。それにより、2028年度はどこを強化するのか、さらにその先はどこを補っていくのかといった部分までイメージできるようになったのは大きかったです。
また、主目的は学生用となる採用ピッチ資料ですが、社内向けの資料としての役割も大きいと成原様は言います。
成原様:
私だけでなく、人事以外の面接官が新卒採用について高い解像度を保つ必要があります。なぜBASEは今、新卒採用を始めるのか。どんな人材を求め、どんな成長機会を提供するのか。そういった情報を持ってもらわないと、新卒採用の面接はできません。たとえば、面接で学生によく聞かれるのが「なぜBASEは今まで新卒採用をしてこなかったのか」「そしてなぜ今、新卒採用を始めたのか」という質問です。面接官がこの質問に答えられないと、学生も納得感を得られず、入社につながらないかもしれません。
M&A等を通じて、BASEグループはさらなる成長が見込まれています。事業同士を結びつけ、シナジーを生み出していくには、BASEでキャリアを積み重ねたプロパー社員の存在が不可欠です。
そんな将来を見据えて、BASEでは今後、新卒採用枠の拡大を検討しているとのこと。新卒社員が入社し、成長することで、「あのとき新卒採用を始めたからこそ、今のBASEがある」と言えるようにしたいと成原様は述べます。
同じ採用活動であっても、中途採用と新卒採用では進め方が大きく異なります。慣れない状態で新卒採用に取り組んだ結果、思ったように学生が集まらなかったり、入社につながらなかったりするケースも少なくありません。
トラックレコードは、豊富な実績に基づき、新卒採用の戦略設計段階から企業を支援いたします。

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