2026年5月28日

媒体活用

ATS(採用管理システム)とは?機能・メリット・選び方を解説

求人票の更新、応募者情報の入力、面接日程の調整など、気づけば採用業務の大半が"管理"に費やしている採用担当者も少なくありません。こうした課題を根本から解消するために注目されているのが、ATS(採用管理システム)です。

本記事では、ATS(採用管理システム)の基本から2026年最新機能、導入のメリット・デメリット、選び方のポイントまで、実務で使える情報をわかりやすく解説します。

ATS(採用管理システム)とは?機能・メリット・選び方を解説

「ATSって何?」「Excelで管理しているけど、そろそろ限界かも……」と感じている人事担当者は多いのではないでしょうか。

本記事では、ATS(採用管理システム)の基本から2026年最新機能、導入のメリット・デメリット、選び方のポイントまで、実務で使える情報をわかりやすく解説します。

ATS(採用管理システム)とは

ATS(採用管理システム)は、採用活動に関わるすべての業務をひとつのプラットフォームで管理するツールです。「名前は聞いたことがあるけど、実際に何ができるのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、ATSの基本的な定義・仕組みと、Excel管理との違いを整理します。

ATSの意味と仕組み

ATS(Applicant Tracking System)とは、採用プロセス全体を一元管理するためのクラウド型ソフトウェアです。日本語では「採用管理システム」と呼ばれ、求人の掲載から応募者の管理・選考・内定まで、採用に関わるすべての工程をひとつのプラットフォームで完結させることができます。

具体的には、以下のような機能をひとつのシステムに統合しています。

  • 求人票の作成・各求人媒体への一括掲載

  • 応募者情報の自動取り込みと管理

  • 選考ステータスの進捗管理・面接官との情報共有

  • 候補者へのメール・SMS自動送信

  • 採用データの集計・分析・レポート出力

採用業務が複数のツールやファイルに分散していた従来のやり方と違い、ATSはすべての情報が一箇所に集まります。抜け漏れや担当者による属人化を防げる点が、最大の特徴です。

Excelとの違い

多くの企業では、採用管理にExcelやGoogle スプレッドシートを活用しています。しかし採用規模が拡大したり、複数の媒体から応募が集まるようになると、Excelでの管理には限界が生じてきます。

比較項目

Excel・スプレッドシート

ATS

応募情報の取り込み

手入力・コピペが必要

自動取り込み

複数人での同時編集

バージョン管理が困難(Excelのみ)

クラウド上でリアルタイム共有

候補者への連絡

別途メール送信

システム内から一括送信・自動化

データ分析

関数・ピボット等の手作業

自動でレポート生成

セキュリティ

ファイル共有リスクあり

アクセス権限管理が可能

Excelは柔軟性が高い一方、スケールに対応しづらく、ミスや工数が増えやすい傾向があります。
採用人数が年間20〜30名を超えてきたら、ATSへの移行を検討するタイミングかもしれません。

ATS普及の現状と今後の市場動向

ATSへの関心が高まる一方、実際の導入はどこまで進んでいるのでしょうか。

国内企業のATS導入率は、リクルート ジョブズリサーチセンターの調査によると、36.6%です(2021年時点)。

つまり、6割以上の企業がいまだ手作業や属人的な管理に頼っている状況です。

一方、日本能率協会総合研究所によると、国内ATS市場の規模は2021年の160億円から2027年には350億円へと倍増が見込まれており(年平均成長率13.9%)、採用のデジタル化は確実に加速しています。

ATS(採用管理システム)の主な機能

ATSには多くの機能が搭載されていますが、大きく「基本機能」と「最新機能」に分けて理解すると整理しやすくなります。

ここでは、実務でよく使われる機能を中心に解説します。自社の採用課題と照らし合わせながら確認してみてください。

基本機能:求人・候補者・選考管理

ATSの基本機能は、大きく3つのカテゴリに分けられます。

求人管理機能

複数の求人媒体(Indeed、リクナビNEXT、マイナビ転職など)に対して、ATSから求人票を一括で掲載・更新できます。媒体ごとにログインしてコピペする手間がなくなり、掲載ミスの防止にもつながります。

候補者管理機能

各媒体からの応募情報を自動で取り込み、候補者ごとのプロフィール・書類・選考履歴をまとめて管理できます。過去に応募があった候補者の情報も検索・参照でき、タレントプールとして活用できる点も特徴です。

選考管理機能

書類選考・一次面接・二次面接・最終面接・内定といった選考ステータスを一元管理できます。面接官へのフィードバック共有や、合否連絡の自動送信など、選考フロー全体の進捗をチーム全員がリアルタイムで把握できます。

2026年の最新機能:AI・LINE・Indeed PLUS連携

2026年現在、ATSはAI技術や外部サービスとの連携により、機能が大きく進化しています。

AI活用機能

求人票の自動生成、応募者の適性スコアリング、面接評価のバイアス検知など、AIが採用業務を実務レベルでサポートするようになりました。採用担当者の業務負荷を減らしながら、採用の質を高めることができます。

LINE連携

応募者への面接日程調整やリマインド連絡をLINE経由で自動化する機能が広まっています。メールよりも開封率が高く、特にアルバイト・パートの採用において候補者とのコミュニケーション速度を大幅に改善できます。

Indeed PLUS連携

2024年に本格始動したIndeed PLUSは、Indeedを基盤に複数の求人媒体へ一括掲載できる仕組みです。ATSとIndeed PLUSを連携させることで、求人掲載から応募管理までを自動化でき、採用業務の効率化がさらに進みます。

ATS(採用管理システム)を導入するメリット

「ATSって便利そうとは思うけど、実際にどんなメリットがあるの?」と感じている担当者も多いのではないでしょうか。

ここでは、ATSを導入することで現場が変わる3つのメリットを具体的に紹介します。

採用工数の削減

ATSの導入でもっともわかりやすい効果が、採用工数の削減です。従来は手作業で行っていた以下のような業務が自動化されます。

  • 応募情報のExcelへの転記

  • 候補者への選考案内・日程調整メールの作成・送信

  • 面接官へのシート共有・フィードバック収集

  • 選考状況のステータス更新

たとえば面接の日程調整だけでも、1名あたりメール往復・カレンダー登録・面接官への共有で平均約20分かかるとすると、月5〜10名を採用活動しているだけで月2〜3時間が日程調整だけで消えていく計算です。これにステータス更新や書類転記を加えると、年間では50〜100時間規模の手作業になるケースも珍しくありません。

データの一元管理

ATS導入以前の採用管理では、情報が複数の媒体・ツール・担当者に分散してしまいがちです。「最新の選考状況がわからない」「誰がどこまで連絡したかわからない」といった場面に心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

ATSを使えば、全候補者の情報・選考履歴・コミュニケーション記録がひとつのシステムに集約されます。

情報がクラウドで共有できるため、チーム全員がリアルタイムで同じ情報を確認・更新できるようになります。採用活動の「属人化」を根本的に解消できる点は、組織として大きなメリットです

採用データの分析・改善

ATSが蓄積するデータを活用すると、採用活動のどこに課題があるかを数値で可視化できます。

  • 媒体別の応募数・通過率・採用コスト

  • 選考ステージごとの離脱率

  • 採用にかかった平均日数(リードタイム)

  • 内定承諾率・入社後の定着率

「A媒体は応募数は多いが通過率が低い」「面接から内定までのリードタイムが他社より長い」といった事実が明確になれば、媒体の見直しや選考プロセスの改善を根拠を持って進められます。勘や経験だけに頼らない、データドリブンな採用改善が実現します。

ATS(採用管理システム)のデメリット・注意点

ATSは採用業務の効率化に大きくの利点がある一方で、導入前に知っておきたいデメリットや注意点もあります。

「導入したのに思っていた効果が出なかった」とならないよう、コストと現場への影響について事前に確認しておきましょう。

導入・運用コストがかかる

ATSの導入には、初期費用と月額利用料が発生します。料金体系はシステムによって異なりますが、一般的には以下のような費用がかかります。

  • 初期費用:無料〜数十万円(システム設定・データ移行・研修費など)

  • 月額費用:数万円〜十数万円(ユーザー数・機能に応じて変動)

小規模な採用活動であれば、コストに対するメリットが見合わないケースもあります。導入前に「現状の採用工数×人件費単価」と「ATSの年間コスト」を比較して、費用対効果を試算しておくことが重要です。

まずは無料トライアルや初期費用無料のプランを活用して、実際に使い勝手を確かめてみることをおすすめします。

現場への定着に時間がかかる

ATSの導入でつまずきやすいのが、現場の面接官や採用担当者への定着です。特に以下のような状況では、運用が軌道に乗るまで時間がかかりやすくなります。

  • 以前からExcelやメール管理に慣れている担当者が多い

  • 面接官がATSへのフィードバック入力を後回しにしてしまう

  • システムの操作方法が直感的でなく、研修が必要になる

導入後の定着を促すためには、「なぜATSを使う必要があるのか」を採用担当者だけでなく面接官にも丁寧に伝え、操作のしやすい部分から段階的に活用を広げていくことが効果的です。ベンダーのサポート体制(マニュアル・チャット対応・オンボーディング支援など)も、選定時に必ず確認しておきたいポイントです。

ATS(採用管理システム)の選び方

ATSは製品によって、得意な採用区分や連携できるシステム、料金体系が大きく異なります。「どれを選べばいいかわからない」という方も、比較すべきポイントを絞ると判断しやすくなります。

ここでは、自社に合ったATSを選ぶために押さえておきたい3つのポイントを解説します。

採用区分(中途・新卒・アルバイト)で選ぶ

ATSによって得意とする採用区分が異なります。自社の採用スタイルに合ったシステムを選ぶことが、導入後の満足度を大きく左右します。

中途採用に強いATS

転職媒体との連携数が多く、書類管理や選考フローのカスタマイズ性が高いシステムが向いています。HRMOS採用、sonar ATS、HERP Hireなどが代表的です。

新卒採用に強いATS

学校推薦管理やインターンシップ対応、卒業年度ごとの管理機能が充実したシステムが適しています。i-web、採用一括かんりくんなどがよく知られています。

アルバイト・パート採用に強いATS

大量応募への対応力と、LINEや電話でのコミュニケーション機能が重要になります。Airワーク採用管理、リクオプなどは多店舗展開・大量採用に実績があります。

中途と新卒の両方を扱う企業や、将来的に採用区分を広げる予定がある場合は、複数の区分に対応できるシステムを選ぶと安心です。

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【2026年最新】ATSおすすめ15選|採用目的別の失敗しない選び方

既存システムとの連携で選ぶ

ATSは単体で導入するケースもありますが、人事・労務・給与システムなどの既存ツールと連携できるかどうかも重要な判断基準です。

代表的な連携先としては、以下が挙げられます。

  • オンライン面接ツール:Zoom、Google Meet(面接URLの自動発行)

  • メッセージツール:Slack、LINE(通知・連絡の自動化)

  • 求人媒体:Indeed、リクナビNEXT、マイナビ転職など

  • HRMSツール:SmartHR、freee人事労務など(入社手続きとの連携)

    ※HRMSツールとは人事業務をまとめて管理するためのツールのこと

連携できる媒体・ツールの数が多いほど、自動化できる範囲が広がります。特にIndeed PLUSへの対応有無は、2026年現在の採用活動において重要な確認ポイントです。

料金・セキュリティで選ぶ

料金・セキュリティの視点から選ぶ際の具体的なポイントをみていきましょう。

料金面

ATSの料金体系は大きく「月額固定制(ユーザー数に応じた課金)」と「成功報酬型(採用人数に応じた課金)」に分かれます。採用人数が少ない時期は成功報酬型のほうがコストを抑えやすいですが、採用が増えると割高になりやすいため、採用計画と照らし合わせて選ぶことが大切です。

セキュリティ面

ATSには応募者の個人情報が大量に蓄積されるため、セキュリティ対応は必須の確認事項です。以下のポイントをチェックしておきましょう。

  • 個人情報保護法への対応:データの取り扱いポリシーが明確かどうか

  • ISMSやPマーク:第三者機関による情報セキュリティ認証を取得しているかどうか

  •  アクセス権限管理:閲覧・編集できるユーザーを役割ごとに設定できるかどうか

  • データの保存場所:国内サーバーかどうか(グローバル採用の場合は特に重要)

上場企業や大手取引先を持つ企業ほど、セキュリティ要件への対応が選定基準として重視される傾向があります。

ATS(採用管理システム)に関するよくある質問

ATSの導入を検討している採用担当の方で、多くの疑問が寄せられます。

ここでは、ATSについてよくある質問に回答します。

ATSとは何ですか?

ATSとは、採用業務を一元管理するシステム「Applicant Tracking System」の略称です。

主な管理範囲は以下のとおりです。

  • 求人票の作成・媒体への掲載

  • 応募者情報の自動取り込み・一元管理

  • 選考進捗のリアルタイム共有

  • 面接日程の調整・通知

  • 内定〜入社手続きの管理

Excelやメールによる属人的な管理を脱却し、採用活動を組織として仕組み化したい企業に広く活用されています。

ATSとHRMSの違いは何ですか?

ATSは英語名:Applicant Tracking Systemの略称で、採用管理システムを指します。

HRMSは英語名:Human Resource Management Systemの略称で、人事総合システムのことです。

ATSは採用フローに特化、HRMSは人事業務全体を管理するシステムです。

ATSとは
求人掲載・応募管理・選考進捗・内定通知など、採用フロー(応募〜入社)に特化したツール

HRMSとは
ATSの機能に加え、勤怠管理・給与計算・タレントマネジメント・人事評価なども統合した人事総合システム

採用管理だけを目的に導入するならATS、入社後の人事管理も含めて一元化したいならHRMSが適しています。自社の課題がどこにあるかを起点に選ぶとよいでしょう。

ATSの導入費用はいくらくらいかかりますか?

ATSの導入費用は、システムの形態(クラウド型かオンプレミス型か)や、企業の採用規模によって大きく異なります。現在はクラウド型が主流で、初期費用を抑えた導入が一般的です。

企業規模

費用相場

小規模(〜20名採用/年)

月額0〜3万円

中規模(中途・新卒両方)

月額3〜10万円

大企業・複数部門運用

月額10万円以上

まとめ

ATS(採用管理システム)は、応募者情報の一元管理から選考進捗の共有、面接日程の自動化まで、採用業務全体の工数を削減できるツールです。

ただ、ATSで業務を効率化しても「そもそも応募が集まらない」「候補者に自社の魅力が伝わっていない」という課題は残ることがあります。採用の仕組み化と並行して、自社の魅力の言語化・発信や、スカウト・エージェントの運用まで一貫して取り組むことが、採用成功の近道です。

トラックレコードは、採用ブランディングからを一気通貫で採用支援を行っています。
「ATSを入れたが応募が増えない」「採用戦略から見直したい」という方はお気軽にご相談ください。

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