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まずは相談する

「来期は10名採用と事業計画で数字だけが決まったものの、何から手をつければいいか分からない」
「とりあえず求人媒体に掲載してみたけれど、応募がまったく集まらない」
そんなふうに立ち止まってしまうケースは少なくありません。
この記事では、採用計画の立て方を6つのステップに分けて解説します。
2026年の採用市場の動向、採用人数を決める要員計画、計画倒れを防ぐ進捗管理のポイントまで、実務に役立つ内容を紹介します。


採用計画を立てる前に、「採用戦略」「採用計画」「採用活動」の違いを整理しておくことが大切です。
この3つが混ざったままだと、採用人数や採用予算は決まっていても、具体的な進め方が曖昧になりやすくなります。
ここでは、採用計画の位置づけと、計画を立てない場合のリスクを確認します。
採用に関わる取り組みは、抽象度の高い順に「採用戦略」「採用計画」「採用活動」の3階層で考えると分かりやすくなります。
階層 | 役割 | 主な中身 |
|---|---|---|
採用戦略 | 事業計画の達成に向けた基本方針 | どんな人材を、いつ、どう獲得するかの方向づけ |
採用計画 | 戦略を実行プログラムに落とした設計図 | 人数・予算・スケジュール・選考基準 |
採用活動 | 計画に沿って日々動かす実務 | 求人掲載・スカウト・選考・内定者フォロー |
つまり、採用戦略は「どこを目指すか」、採用計画は「どう進めるか」、採用活動は「実際に何をするか」を示すものです。この階層を分けることで、採用の議論が抽象論で止まりにくくなります。
採用計画をつくらずに採用活動を始めると、現場ごとの場当たり的な判断で採用基準がぶれてしまいます。「この人で本当にいいのか」と面接官ごとに評価が割れ、選考のたびに迷いが生まれます。
その結果、多くのコストをかけたのにミスマッチによる早期離職を招いたり、必要な時期までに人が揃わなかったりといった事態が起こりやすくなります。
逆に採用計画があれば、求める人物像と採用基準を関係者全員で共有でき、合否の判断がすばやくなります。採用計画は「採用がうまくいくための共通の地図」だと考えるとよいでしょう。
採用計画を立てるうえで前提になるのが、いまの採用市場の実態です。2026年の市場は、ひとことで「人手不足」とは言い切れない、二極化が進んでいます。
有効求人倍率は全体では1.1倍台で推移し、数字だけ見ると落ち着いて見えます。しかしdoda(2026年)によると、中途の転職求人倍率は2.44倍に達し、即戦力人材の獲得競争は依然として激しい状態が続いています。

新卒でも同じ傾向が見られます。リクルートワークス研究所の大卒求人倍率調査(2026年卒)では全体が1.66倍ですが、従業員300人未満の企業に絞ると8.98倍と跳ね上がり、5,000人以上では0.34倍にとどまります。
つまり、同じ「売り手市場」でも、企業規模や職種によって採りやすさはまったく違うのです。自社の募集職種や規模が市場のどこに位置するかを見極めることが、現実的な採用計画の出発点になります。

採用計画は、採用人数やスケジュールを表にまとめるだけでは不十分です。事業に必要な人材を明確にし、採用予算や採用KPI、選考プロセスまで具体化してはじめて、実行できる計画になります。
ここでは、採用計画の作り方を6つのステップに分けて整理します。
最初に行うのは、「なぜ今回の採用が必要なのか」をはっきりさせることです。事業計画のどの目標を達成するために、どんな役割の人が必要なのかを言葉にします。
ここを飛ばすと、採用すること自体が目的になってしまい、入社後に「結局この人に何を任せたかったのか」が曖昧になります。採用しない場合に何が困るのかまで書き出しておくと、社内での優先順位づけもしやすくなります。
なお、市場分析や自社の強みの整理には3C分析やSWOT分析といったフレームワークが役立ちます。
詳しくは採用戦略に役立つフレームワーク5選もあわせてご覧ください。
次に、採用人数を具体化します。単に「営業を5名採用する」と決めるのではなく、現状の人員、退職見込み、異動予定、事業成長に必要な増員数を踏まえて考えることが大切です。
たとえば、期末までに10名体制にしたい部署が現在7名で、1名の退職見込みがある場合、必要な採用人数は4名になります。このように要員計画から逆算すると、採用人数の根拠を社内に説明しやすくなります。
採用人数は、採用予算や採用スケジュールにも直結します。人数だけを先に決めるのではなく、必要時期や採用難易度もあわせて確認しましょう。
必要な人数が見えたら、どんな人を採るかを設計します。ここで効果的なのが、求める要件を「MUST(必須)」「WANT(歓迎)」「NEGATIVE(避けたい)」の3つに切り分ける方法です。
MUSTは「これがないと業務が回らない」最低ラインだけに絞ります。研修やOJTで身につく要素はすべてWANTに移すのがコツです。要件を盛り込みすぎると、市場に存在しない理想の候補者を追い求めてしまい、応募がまったく集まらなくなります。要件定義の具体的な進め方は人材要件フレームの記事で詳しく解説しています。
求める人物像が決まったら、出会うための採用手法と予算を決めます。求人広告・人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラル採用などは、それぞれ得意領域や費用が異なります。自社の課題に合う手法は採用手法の比較9選を参考に選んでみてください。
予算は、媒体費・成果報酬・運用人件費に分けて見積もると、抜け漏れを防げます。スカウト送付や面接調整の工数もコストとして考えることが大切です。
なお、基本給だけで大手と競うのが難しい場合は、待遇の工夫も計画に組み込みたいところです。マイナビ(2026年卒)によると、初任給を引き上げた企業は88.8%にのぼります。給与だけで競うのが難しい場合は、住宅手当や奨学金返済支援、柔軟な休暇制度など、給与以外の待遇改善も検討しましょう。
続いて、応募から内定までの流れと、いつまでに何をするかのスケジュールを組みます。一次面接は現場の管理職、最終面接は経営層、というように、誰が何を評価するかを先に決めておくと、判断がスピーディーになります。
スケジュールはガントチャートのような形で関係者と共有し、「いつ募集を出し、いつ面接を集中させ、いつ内定を出すか」を見える化しておくと、途中での停滞を防げます。
最後に、計画どおり進んでいるかを測るためのKPIを決めます。応募数・書類通過数・面接数・内定数・内定承諾数といった選考段階ごとの目標値を置いておくと、どこでつまずいているかが数字で分かります。
採用計画は一度立てて終わりではありません。週次や月次で振り返り、採用媒体、スカウト条件、選考基準、面接対応を見直しながら、採用活動を改善していきましょう。
採用人数や手法と同様に、「どんな人材を採るか」の設計精度が採用計画の質を左右します。TOPIX100の企業がどのような人材要件を重視しているか、トラックレコードが実施した「人的資本開示調査2026」も参考にしてみてください。


採用計画は、作っただけでは成果につながりません。大切なのは、採用人数から必要な行動量を逆算し、媒体ごとの歩留まりや運用工数まで見える化することです。
ここでは、数々の企業の採用支援を行うトラックレコードのノウハウをもとに、採用計画を計画倒れにしないためのコツを紹介します。
まず決めるのは、最終ゴールである採用人数(入社予定数)です。そこから内定承諾数、内定数、面接数、書類選考数、そして必要な応募数へと、以下のように選考段階をさかのぼって必要数を割り出していきます。
たとえば、3名の採用を目標とし、承諾率70%・内定通過率50%・一次選考通過率30%・面談化率20%を想定すると、月間スカウト165通送信が必要な逆算になります。

求人媒体・人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラルでは、候補者の温度感も選考フローも異なります。媒体ごとに以下を追っていくと、課題の場所が特定しやすくなります。
チェックポイント
返信率:
スカウト媒体での返信率は5〜15%程度が一つの目安です。これを下回る場合は、ターゲット設定や文面を見直しましょう。
面談化率:
応募・返信から面談につながっているかを確認しましょう。書類選考の基準が厳しすぎると、ここで大きく絞られがちです。
選考通過率:
一次面接から最終面接への通過率を確認しましょう。通過率が低い場合は、求める人物像と母集団がマッチしているかを見直しましょう。
内定承諾率:
内定承諾率が70%を下回る場合は、条件提示の内容や選考中の候補者体験を見直しましょう。
「母集団が足りないのか」「面談後の離脱が多いのか」と課題の場所が絞れると、打ち手も具体的になります。応募数は足りているのに承諾が出ない場合は、媒体を増やすより選考フローや条件面の見直しを先に検討するほうが効果的なことも多いです。
数字を置いたら、週に1回、各段階の実績を目標値と見比べます。目標から大きく遅れている段階が、いまのボトルネックです。週次のKPI確認では、以下のような点を見ておくとよいでしょう。
アクション数は計画どおりか
媒体ごとの応募数・面談数に偏りがないか
歩留まりが落ちている工程はどこか
採用予算・運用工数に無理が出ていないか
ここまで読んで、「成果試算や週次の進捗管理まで自社だけで回すのは難しそうだ」と感じた方もいるかもしれません。
採用支援(RPO)を行うトラックレコードでは、こうした数値設計から日々の運用までを一気通貫で伴走します。これまでにスカウト返信率が3.2%から6.8%へと改善した事例や、1年間でエンジニアを含む26名を採用し、社員数は約1.5倍に増加した事例ががあります。自社のリソースだけでは手が回らない部分から、相談してみてはいかがでしょうか。

採用計画の基本の流れは新卒も中途も共通ですが、「いつ動くか」「何を訴求するか」は両者で大きく異なります。それぞれの特徴を押さえておけば、限られたリソースをどこに配分すべきかが判断しやすくなります。
新卒採用 | 中途採用 | |
|---|---|---|
採用スタンス | 長期的な接点を積み上げる採用 | 必要な人材に早く深くアプローチする採用 |
スケジュール | 説明会・インターンから内定者フォローまで長期設計が必要 | ポジションごとに設定。即戦力職種は早期着手が重要 |
採用人数の決め方 | 配属先・研修体制まで確認してから確定 | 職種の採用難易度・欠員状況をもとに設定 |
採用手法 | 説明会・インターン・就活媒体が中心 | 求人媒体・人材紹介・スカウト・リファラルを組み合わせる |
主なKPI | エントリー数・選考参加率・内定承諾率・内定後辞退率 | スカウト返信率・面談化率・選考通過率・内定承諾率 |
計画上の注意点 | 開始が遅れると母集団形成に直結する | 職種ごとに難易度が異なるため、一律の前提で計画しない |

採用計画を作る際は、「いつ作るべきか」「何を入れるべきか」「事業計画とどう違うのか」といった疑問がよく出てきます。
ここでは、採用担当者や採用責任者が迷いやすいポイントを、実務で使いやすい形で整理します。
採用計画は、次年度の事業計画や予算策定と同じタイミングで作成するのが基本です。採用人数、採用予算、採用スケジュールは、事業計画と連動するためです。
中途採用の場合は、欠員や急な増員が発生することもあります。その場合でも、採用開始前に最低限の計画を作ることが大切です。
具体的には、以下を整理します。
いつまでに採用するか
どの職種を採用するか
何名採用するか
どの採用手法を使うか
どのくらいの予算を使うか
年度初めだけでなく、四半期ごとや月次で見直すと、採用市場の変化にも対応しやすくなります。
採用計画には、採用人数だけでなく、採用活動を実行するための情報を入れます。最低限入れるべき項目は、採用目的、採用人数、求める人物像、採用予算、採用スケジュール、採用KPIです。
これらを整理しておくと、社内の稟議や外部への依頼にも使いやすくなります。
事業計画は、売上目標や事業成長の方向性を示す計画です。採用計画は、その事業計画を実現するために、どの人材を、いつまでに、何名採用するかを整理する計画です。
つまり、事業計画は「事業として何を実現するか」を示し、採用計画は「そのためにどのような人材体制を作るか」を示します。
採用計画は、事業計画と切り離して作るものではありません。事業目標から逆算して作ることで、経営層や現場責任者とも認識を合わせやすくなります。
採用計画は、採用人数から応募数や面談数を逆算し、歩留まりや採用KPIを管理しながら進めることで、採用率を高められます。
あわせて、人事・現場・経営層・採用支援会社の役割分担まで決め、成果試算や予算案・見積りに展開できる状態にしておくと、社内の稟議や外部への依頼もスムーズに進みます。
トラックレコードでは、採用計画を「人数計画」で終わらせず、成果試算や予算設計に加え、採用ブランディングとリクルーティングの両面から、候補者に選ばれる採用活動づくりを支援しています。
「採用人数は決まっているが、どの手法を使うべきかわからない」「採用予算の妥当性を整理したい」「採用活動の実行まで支援してほしい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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