2026年7月15日

採用ノウハウ

採用サイトの社員インタビューの作り方|課題・ターゲット別の質問25選

費用も時間もかけて社員インタビューを載せたのに、応募が増えた実感がない。採用サイトを運用するなかで、そんなもやもやを感じたことはないでしょうか。ネットで見つけた質問例をそのまま使い、きれいな写真を並べても、読んだ求職者の心が動かなければ応募にはつながりにくいものです。

社員インタビューで成果を出している企業の多くは、「何を聞くか」の前に「自社のどの採用課題を解決したいか」から逆算しています。

ここでは、採用課題から社員インタビューを設計する考え方を軸に、誰に何を聞くかの質問例25選から、作り方の7ステップまで解説してます。

この記事でわかること

採用サイトに社員インタビューが必要な理由

社員インタビューは「他社も載せているから」という理由で、なんとなく作られがちなコンテンツです。

しかし実際には、求職者の応募判断に影響し、入社後のミスマッチや内定辞退の防止まで期待できる、採用サイトの中心になり得るコンテンツです。役割を理解して作るかどうかで、成果は変わってきます。

ここでは、採用サイトに社員インタビューが必要な3つの理由を見ていきます。

求職者が知りたいのは仕事内容だけでなく「誰とどう働くか」

求職者が応募前に知りたいのは、仕事内容や条件だけではありません。
どんな人と、どんな雰囲気のなかで働くのかという「入社後の日常」も重視しています。

給与や勤務地は求人票で比較できますが、職場の空気や一緒に働く人の人柄までは、条件表からなかなか読み取れません。そのため多くの求職者は、採用サイトで働く人の顔や言葉を手がかりにしています。

社員インタビューは、求人票では伝わりにくい「誰とどう働くか」を見せられる、数少ないコンテンツだと言えます。

社員インタビューが企業理解と応募意欲を高める理由

社員インタビューは、企業理解を深め、応募への一歩を後押ししてくれます。
実際に働く人の言葉には、会社紹介の文章にはない説得力があり、求職者が「ここで働く自分」を具体的に想像しやすくなるからです。

入社理由や仕事のやりがいに触れることで、応募の直前にある不安も和らいでいきます。

ミスマッチ防止・内定辞退対策にもつながる

社員インタビューには、応募を増やすだけでなく、入社後のミスマッチや内定辞退を防ぐ効果も期待できます。仕事の大変さや乗り越え方までリアルに伝えることで、価値観の合わない応募が減りやすくなるからです。

「思っていた仕事と違った」というギャップは、早期離職の原因になりがちです。また、選考中の候補者がインタビューを読み返して志望動機を固めるケースもあります。

採用サイトの社員インタビューは、応募前から内定承諾までの不安をやわらげるコンテンツとしても機能します。 

これらの理由から、社員インタビューは採用サイトのなかでも重要なコンテンツのひとつです。

スタートアップから大手企業100社の採用サイトを対象に、トラックレコードが行った調査「中途採用サイト100社調査 2026年」では、採用サイトに力を入れる企業100社のうち95社が社員インタビューを掲載していました。

社員インタビュー以外にも、他社が採用サイトでどのようなコンテンツを掲載しているのかを知りたい方は、調査レポートをご覧ください。

他社はどんなコンテンツで求職者を惹きつけている?

事例紹介|株式会社マンガボックス様

採用サイトのコンテンツ設計は、実際の採用成果にもつながります。

トラックレコードが採用支援を行った株式会社マンガボックス様では、採用サイト上で事業内容や仕事内容をより伝わりやすく整理したことで、候補者理解の促進と応募増加につながりました。

支援の背景

当時、マンガアプリを運営する株式会社マンガボックス様は、採用体制をこれから構築する段階で、候補者に向けて事業内容や目指す方向性をよりわかりやすく伝えることがテーマでした。

取り組み

そこで、会社の魅力を言語化し、採用サイトのコンテンツに反映。
業務内容も図解を交えながら整理し、候補者が仕事内容や組織の特徴を直感的に理解しやすい構成にしました。

成果

候補者からの応募が増え、媒体スカウトの返信率も上昇。その結果、10ヶ月間で11名の採用につながりました。

出典:株式会社マンガボックス公式note

詳細は、株式会社マンガボックス様の事例インタビュー記事をご覧ください。

【形式で選ぶ】個別インタビューと座談会の使い分け

社員インタビューには、1人に話を聞く個別インタビューと、複数人で語り合う座談会があります。どちらがよいか迷う担当者は少なくありません。

大切なのは形式の優劣ではなく、伝えたい内容に合わせて選ぶことです。深く伝えたいなら個別、空気感を見せたいなら座談会と、それぞれ得意な役割があります。

ここでは、それぞれが向いているケースを整理します。

じっくり伝える個別インタビューが向くケース

個別インタビューは、1人のキャリアや仕事内容を深く伝えたいときに向いています。話し手が1人なので、入社の経緯や仕事のやりがい、苦労した経験まで、じっくり掘り下げられるからです。

未経験からの転職や、専門職の採用など、「自分にもできるだろうか」という不安を解消したい場面で力を発揮してくれます。一人ひとりの歩みを丁寧に見せることで、求職者は数年後の自分をイメージしやすくなります。

職場の空気を見せる座談会が向くケース

座談会は、チームの人間関係や職場の空気感を見せたいときに向いています。複数の社員が自然にやり取りする様子から、求職者は言葉にしにくい「働く雰囲気」を感じ取りやすいからです。

部署をまたいだ連携や、風通しのよさを伝えたい企業に適しています。個別インタビューと座談会の違いは、次のように整理できます。

形式

得意なこと

向いている場面

個別インタビュー

キャリア・仕事内容を深く伝える

未経験・専門職の不安解消
職種理解

座談会

人間関係・職場の空気を見せる

カルチャー訴求
チームワークの可視化

【人で選ぶ】採用課題から選ぶ「誰に聞くか」

社員インタビューは、目立つ社員や協力してくれそうな人に頼んで進めがちです。しかし、それでは成果につながりにくくなります。

自社が解決したい採用課題によって、話を聞くべき社員は変わります。応募が足りないのか、早期離職が多いのか、内定辞退が続くのか。課題から逆算して人選すると、インタビューはぐっと成果につながりやすくなります。

ここでは、代表的な3つの採用課題ごとに、誰に聞くべきかを解説します。

応募を増やしたいなら若手・中堅社員

応募数が足りないときは、社風がよく親しみやすい若手・中堅社員に話を聞くのが効果的です。求職者と年齢や経歴が近い社員のほうが、読み手が「自分と重ねやすい」からです。

入社のきっかけや、応募前後で印象がどう変わったかを語ってもらうと、応募をためらう心理的なハードルが下がりやすくなります。まずは「話を聞いてみようかな」と思ってもらう入り口として機能してくれます。

早期離職を防ぎたいなら中途入社社員

早期離職を減らしたいときは、困難を乗り越えた経験のある中途入社社員が適しています。仕事の厳しさと、それをどう乗り越えたかをリアルに語れるからです。

「この仕事に向いている人・向いていない人」を率直に話してもらうと、価値観の合わない応募が減りやすくなります。良い面だけでなく現実も見せることで、入社後のギャップによる離職を防ぐ狙いです。

内定辞退を減らしたいならエース社員

内定辞退が多いときは、他社と比較したうえで自社を選んだエース社員が向いています。複数の選択肢があるなかで「なぜここを選んだか」を語れる社員の言葉には、説得力が生まれやすいからです。

給与や条件だけでは伝わらない、自社ならではの魅力やカルチャーを語ってもらいます。採用課題と人選の対応は、次のように整理できます。

採用課題

話を聞くべき社員

引き出したい話

応募が足りない

若手・中堅社員

入社のきっかけ、応募前後の印象

早期離職が多い

中途入社社員

仕事の厳しさと乗り越え方

内定辞退が多い

エース社員

他社と比べて選んだ決め手

【質問で選ぶ】採用課題から逆算する質問例

質問例は、数を集めればよいものではありません。50問のリストをそのまま使っても、狙いがなければ当たり障りのない記事になりがちです。

採用課題に応じて話を聞く社員を選び、その課題に沿った質問を投げかけることで、応募につながる言葉を引き出しやすくなります。

ここでは、3つの採用課題ごとに、そのまま使える質問例を紹介します。

応募数を増やす質問例

応募数を増やしたいときは、応募のハードルを下げる質問が効果的です。求職者が「自分にもできそう」と感じられるエピソードを引き出します。

  • この会社を知ったきっかけは何ですか?

  • 応募する前の印象と、面接で実際に感じた雰囲気に違いはありましたか?

  • 入社前に、この会社のどんなところに魅力を感じましたか?

  • 実際に働いてみて、「想像以上によかった」と感じたことは何ですか?

  • どんな人に、この会社をおすすめしたいですか?

  • 仕事の中で、やりがいや面白さを感じる瞬間はいつですか?

ミスマッチを防ぐ質問例

ミスマッチを防ぎたいときは、仕事の現実を率直に語ってもらう質問が向いています。良い面と厳しい面の両方を見せることが目的です。

  • 入社前のイメージと、入社後に感じたギャップはありましたか?

  • この仕事で大変な場面と、それをどう乗り越えたかを教えてください。

  • 入社前に知っておけばよかったと思うことはありますか?

  • この仕事に向いている人(活躍しやすい人)・向いていない人(合わない可能性がある人)はどんなタイプだと思いますか?

内定承諾につなげる質問例

内定承諾を高めたいときは、自社ならではの魅力を語ってもらう質問が効果的です。他社との違いを、社員の言葉で伝えてもらいましょう。

  • 複数の選択肢(他社)がある中で、最終的にこの会社を選んだ決め手何ですか?

  • 実際に働いて感じる、他社にはない独自の社風や文化、魅力は何ですか?

  • 選考中に印象に残っている社員や出来事はありますか?

  • 入社前の不安は、どのように解消されましたか?

  • この会社でなら成長できそうだと思った理由は何ですか?

【対象で選ぶ】新卒・中途で変える質問の切り口

同じ採用課題でも、新卒と中途では響く質問が変わります。両者では、抱えている不安が大きく異なるからです。

新卒は「社会人としてやっていけるか」、中途は「自分の経験が通用するか、環境は良くなるか」を気にする傾向があります。ターゲットに合わせて質問の切り口を変えると、同じ社員の話でも伝わり方が変わってきます。

ここでは、新卒向け・中途向けそれぞれの質問の切り口を紹介します。

新卒採用に効く質問(研修・同期・成長)

新卒向けには、研修や同期の存在、成長の実感にフォーカスした質問が効果的です。働いた経験がない学生の不安は、「何も分からない状態から独り立ちできるか」に向かいやすいからです。

  • 入社後の研修やサポートでは、具体的にどんなことを学びましたか?

  • 配属後、最初に任された仕事はどのような内容でしたか?

  • 先輩や上司には、普段どのように相談していますか?

  • 同期とはどのような関係ですか?(どんな場面で支えになりましたか?)

  • 入社してから現在までで、自分が一番成長を実感した瞬間やエピソードを教えてください。

教育体制と支え合う環境が具体的に見えると、学生は安心して応募に踏み出しやすくなります。

中途採用に響く質問(スキル・前職との違い)

中途向けには、これまでのスキルの活かし方や、前職との働き方の違いを尋ねる質問が響きやすくなります。転職者の関心は、「経験が評価されるか」「転職して後悔しないか」に向かうことが多いからです。

  • 前職での経験やスキルは、今の仕事のどんな場面で、どのように活きていますか?

  • 前職と比べて、働き方や裁量、意思決定の違いを感じる点はありますか?

  • 中途入社者が活躍しやすいと感じるサポートや環境はありますか?

  • これまでのスキルを活かしながら、新しく挑戦できていることは何ですか?

  • これから入社する人に一番伝えたいメッセージは何ですか?

環境が変わっても活躍できるイメージを持てると、転職への迷いが応募意欲に変わっていきます。

採用サイトで成果を出す社員インタビューの作り方

人選と質問が決まっていても、その場の流れだけで進めると、内容にまとまりがなくなったり、公開までに時間がかかったりすることがあります。

あらかじめ準備から公開までの流れを決め、撮影や掲載後の導線まで考えておくことで、社員インタビューを採用サイトで活かしやすくなります。

ここでは、社員インタビューを作る7つのステップ、撮影時のコツ、応募につなげるための配置と導線について解説します。

準備から公開までの流れを7ステップで整理

社員インタビューの制作は、次の7ステップで進めます。
全体像と工数の目安を先に押さえておくと、スケジュールが立てやすくなります。

ステップ

やること

工数の目安

①目的と対象社員を決める

解決したい採用課題を決め、誰に聞くかを選ぶ

1〜2時間

②質問項目を設計する

課題に沿った質問と当日の流れを組み立てる

2〜3時間

③社員に依頼し日程を調整する

趣旨を伝えて協力を得て、掲載同意も確認する

数日

④取材・撮影を行う

話しやすい雰囲気で本音を引き出し、写真も撮る

1〜2時間

⑤原稿にまとめる

話し言葉を整え、読みやすい記事に仕上げる

3〜5時間

⑥本人と内容を確認する

事実誤認や表現をチェックしてもらう

2〜3日

⑦公開し応募動線を設置する

記事を公開し、募集要項への導線をつなぐ

1〜2時間

①では、伝える目的を一つに絞ることが大切です。
あれもこれもと盛り込むと質問も分量も増えすぎて、読み手の記憶に残りにくくなります。
「若手の成長環境を伝える」など軸を一つ決めると、質問も写真も自然と選びやすくなります。

④と⑤では、苦労やリアルな声を削らないよう意識してみてください。
良い話ばかりが並ぶと、かえって作り物めいた印象を与えかねません。
大変だった経験と乗り越え方が入ってこそ、記事に説得力が生まれます。

採用サイトで応募につなげる配置と動線

インタビューは、読んで終わりにせず、応募へつなぐ動線まで設計することで成果につながりやすくなります。せっかく志望度が高まっても、次にどう動けばいいか分からなければ、応募の機会を逃してしまいかねません。

記事の最後には、登場した社員の職種に対応する募集要項やエントリーフォームへのボタンを置きます。
逆に募集要項側からも「この職種で働く先輩の声」としてインタビューへ誘導すると、サイト内の回遊が生まれます。

あわせて、トップページから 各インタビューまで迷わずたどり着ける、分かりやすいメニュー構成にしておくことも大切です。

職種やテーマごとに記事を整理して一覧性を高めると、求職者は自分に近い社員の記事を見つけやすくなります。
採用サイト全体の設計はかっこいい採用サイト20選もぜひ参考にしてください。

伝わる写真・動画にする撮影のコツ

インタビューの印象は、文章より先に写真で左右されやすいものです。読み手は本文を読む前に、写っている人の表情から職場の空気を感じ取ることが多いからです。

かしこまった証明写真ではなく、業務中の様子や話しているときの自然な表情を狙ってみてください。明るい場所で、構図を変えながら多めに撮っておくと、選択肢が増えて記事のレイアウトも組みやすくなります。

撮影した写真は本人に確認してもらい、掲載の同意を得たものだけを使うようにしてください。

動画を組み合わせると、声のトーンや話しぶりまで伝わり、テキストでは出しにくい臨場感を演出できます。

トラックレコードの「中途採用サイト100社調査 2026年」でも54社が採用サイトに動画を掲載していることがわかりました。社員インタビュー動画を含めた動画コンテンツは、主要なコンテンツのひとつになっています。


採用サイトの社員インタビューに関するよくある質問

社員インタビューを進めるなかで、担当者からよく寄せられる質問をまとめました。

内製と外注どちらがよい?

社内にライティングや撮影の経験者がいるなら内製、クオリティを重視するなら外注が向いています。
内製は費用を抑えられ、社員同士ならではの本音を引き出しやすい一方、原稿づくりに想像以上の工数がかかることもあります。

外注は、記事1本あたり数万円〜数十万円が目安です。プロの取材力や撮影によって、読みやすさや写真の品質が安定しやすくなります。
社内の魅力や現場のリアルを正しく伝えるには、事前の情報共有や確認体制を整えることが大切です。

社員が退職した場合、インタビュー記事は削除すべき?

本人の意向を確認したうえで、原則は取り下げるのが安全です。退職者の顔写真や実名が残り続けると、本人とのトラブルにつながることがあるからです。

あらかじめ取材時の同意書に「退職時は速やかに取り下げる」「本人の同意があれば一定期間掲載を続ける」といったルールを含めておくと、いざというときに迷わず対応できます。

どのくらいの頻度で更新すべき?

明確な決まりはありませんが、定期的に追加・見直しをするのがおすすめです。情報が古いままだと、求職者に「更新されていない会社」という印象を与えかねません。

採用を強化したい時期に合わせて新しい記事を追加したり、社員の異動・昇進・担当業務の変更に合わせて内容を見直したりすると、現在の組織や働き方を伝えやすくなります。

社員インタビューは採用課題をふまえて設計し、応募につながる採用サイトにしよう

社員インタビューは、質問例を丸写しするコンテンツではなく、自社の採用課題から逆算して設計するものです。応募不足・早期離職・内定辞退という課題に応じて誰に何を聞くかを決め、撮影と応募動線まで整えることで、採用サイトの成果は変わってきます。

トラックレコードでは、採用課題の整理から社員インタビューの企画・制作、採用サイト全体の設計までを一気通貫で支援しています。「何から手をつければいいか分からない」という段階でも、現状に合わせた進め方をご提案します。

▶ 社員インタビュー・採用サイトのご相談はこちら(無料)

まずは自社の採用課題を一つ選び、そこから逆算した1本を作るところから始めてみてください。

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