タグ
事例集をダウンロード
まずは相談する

求人を出しても応募が来ない
エージェント経由だとコストが合わない
せっかく採用してもすぐに辞めてしまう
など、最近そんな行き詰まりを感じている方は多いのではないでしょうか。採用市場が厳しくなるなかで、
社員の紹介を通じて人材を集める「リファラル採用」に目を向ける企業が増えています。
本記事では、リファラル採用の基本からメリット・デメリット、導入のコツや違法になるケースまでわかりやすく解説します。


リファラル採用は、ここ数年で導入企業が急増している採用手法の一つです。
ただ、「名前は聞いたことがあるけど、縁故採用と何が違うの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、リファラル採用の基本と、注目されている背景を整理します。
リファラル採用とは、自社の従業員に知人や元同僚を候補者として紹介してもらい、
通常の選考プロセスを経て採用する手法です。英語の「referral(推薦・紹介)」が語源で、社員のネットワークを採用チャネルとして活用する仕組みを指します。よく混同されるのが「縁故採用(コネ採用)」ですが、両者には明確な違いがあります。
項目 | リファラル採用 | 縁故採用(コネ採用) |
|---|---|---|
定義 | 社員の紹介をきっかけに候補者と接点を持つ採用手法 | 親族・知人などの個人的なつながりを背景に採用すること |
採用の決まり方 | 通常の書類選考・面接を実施 | 形式的になりやすい |
紹介者 | 主に自社の社員 | 経営者の知人、親族、取引先なども含まれる |
採用基準 | スキル・適性・カルチャーフィットで判断 | 人間関係や立場が優先されやすい |
不採用の可能性 | あり(紹介者でも不採用になる) | 低い(断りにくい構造になりがち) |
つまり、リファラル採用のポイントは「入口は従業員の紹介、選考は公正」という透明性にあります。ここを社内に正しく伝えることが、制度への信頼感を高める第一歩です。
リファラル採用が多くの企業で導入されている背景には、採用市場の構造的な変化があります。
「労働市場の未来推計2030」によると、2030年には国内で約644万人の労働力が不足すると試算されており、従来の「求人を出して待つ」スタイルでは必要な人材を確保しきれなくなっています。
マイナビの「中途採用状況調査2025年版」では、企業が実際にかけた中途採用費用は平均650.6万円と、前年より20.9万円増加しています。

人材紹介会社のエージェント手数料は採用者の年収の30〜35%が相場ですから、年収500万円の人材を1名採用するだけで150万円超の費用が発生します。特に複数名の採用が必要な企業にとって、この負担は年々重くなっています。
転職潜在層のように、「良い話があれば聞きたい」と考えていても、求人サイトには現れにくい人材は少なくありません。そうした層に届く手法として、リファラル採用が改めて注目されています。
HR総研の「キャリア採用に関する調査」では、採用手段の中で成果が認められた採用手法の1位が「リファラル採用」(81%)で、「人材紹介」(74%)や「転職サイト」(62%)を上回りました。

出典:HR総研「キャリア採用に関する調査」
また、「今後利用が高まると思う採用手段」についての調査でも「リファラル採用」が1位(53%)で、「すでに成果が出ていて、今後さらに広がる」手法として定着しつつあります。

出典:HR総研「キャリア採用に関する調査」

リファラル採用が多くの企業に支持される理由は、コスト面だけではありません。
ここでは、導入企業が実感している主なメリットを4つに整理します。
リファラル採用の最もわかりやすいメリットが、採用コストの削減です。先述のとおり、人材紹介会社を経由した場合、年収500万円の人材なら約150万円/人の費用がかかります(紹介手数料30%の場合)。
一方、リファラル採用で発生する主なコストは、紹介者へのインセンティブ(紹介報酬)です。相場は1名あたり10万〜30万円程度なので、エージェント経由と比較すると大幅なコスト削減につながります。しかも、最終的に採用に至らなければ報酬が発生しないため、費用対効果の面でも優れた手法です。
リファラル経由の入社者は、紹介者から「実際の社風」や「仕事のリアルな部分」を事前に聞いた上で選考に進みます。求人票だけでは伝わらない情報を得ているため、入社後のギャップが起きにくく、定着率が高い傾向にあります。
「信頼できる友人からの紹介だから話を聞いてみよう」という動機は、求人広告では生まれません。採用市場に出てこない優秀層と接点を持てる点は、他の手法にはない大きな価値です。
意外と見落とされがちなのが、紹介する側の社員への効果です。自社を友人や知人に紹介するなかで、会社の魅力や働く価値を改めて言語化する機会になるためです。
社員が「この会社を紹介したい」と思えることは、自社への愛着や理解の深まりにもつながり、結果として紹介の質の向上も期待できます。
エンジニアやデザイナーなどの専門職は、そもそも求人市場に出てくる人材が限られています。優秀層ほど転職サイトを使わず、知人経由で次の職場を決めるケースが多いため、リファラル採用との相性は非常に高いといえます。
「数」よりも「質」を重視したい専門職採用において、リファラル採用は特に効果を発揮する手法です。

メリットの多いリファラル採用ですが、導入すればすべてうまくいくわけではありません。事前にリスクを把握し、対策を組み込んだ制度設計をすることが成功のカギになります。
ここでは、特に押さえておきたいデメリットとそれぞれの対策を解説します。
リファラル採用で最も多く指摘されるリスクが、似たような人材に偏りやすいことです。従業員は自分と似た価値観・経歴の人を紹介しがちなため、リファラル採用に偏りすぎると、人材の幅が狭くなりやすい傾向があります。
対策としては、リファラルを唯一の採用チャネルにせず、他の手法と併用すること。加えて、「どんな人材を求めているか」の要件を全社に明確に伝え、選考基準をぶらさないことが重要です。
リファラル採用の2つ目のデメリットが不採用時の人間関係リスクです。プロフェッショナルバンクの調査(2023年)でも、リファラル採用のデメリットとして最も多かった回答は「候補者が活躍しない場合の推薦者の責任が重い」(42%)でした。「紹介したのに落ちた」「入社したけど合わなかった」という状況は、紹介者と候補者の関係にも影響しかねません。
有効な対策は、正式な選考の前にカジュアル面談を設けることです。「まずはお互いを知る場」として位置づけることで、合わなかった場合でも「選考で落ちた」ではなく「お互いの方向性が違った」という納得感を作れます。また、不採用時に紹介者へ「紹介してくれたこと自体への感謝」を丁寧に伝えることも、次の紹介を生むために欠かせないフォローです。
リファラル採用は、従業員の自発的な紹介が起点となる手法です。そのため、「来月までに10名採用したい」といった大量採用や急募のニーズには向いていません。紹介のタイミングは従業員次第であり、いつ・何名の候補者が出てくるかをコントロールすることが難しいのが実情です。
リファラル採用はあくまで「中長期的に採用力を底上げするチャネル」と位置づけ、短期的な採用ニーズには求人広告やエージェントなど即効性のある手法と組み合わせるのが現実的です。
制度を作っただけでは、紹介は出てきません。リファラル採用の実施背景として多くの企業が「母集団形成」を挙げていますが、実際に従業員が紹介行動を起こすまでには、社内への周知と動機づけが必要です。
対策としては、「どんなポジションを募集しているか」を定期的に発信すること、紹介のハードルを下げる仕組み(紹介フォームの簡略化、Slackでの気軽な共有など)を整えること、そして成功事例を社内で可視化して「紹介してよかった」という実感を広げることが効果的です。社内浸透には時間がかかりますが、ここを丁寧に設計できるかどうかが、リファラル採用の成否を分けるポイントです。

リファラル採用の導入時に業界の報酬相場を把握しておくと、社内稟議にも通しやすくなります。
ここではリファラル採用のインセンティブ相場を雇用形態・職種別に整理します。インセンティブは全体で5万〜30万円程度、正社員は5万〜20万円中心、非正規は5,000円〜5万円程度がよく見られます。
職種 | 相場の目安 | 補足 |
|---|---|---|
営業職 | 10万円前後 | 経験者営業は高めにする企業もある。 |
事務職 | 5万円前後 | 採用難易度が比較的低い前提で抑えめに設定されやすい。 |
ITエンジニア | 20万円〜30万円 | 採用単価が高く、紹介インセンティブも上げやすい代表例。 |
コンサル・専門職 | 20万円〜30万円 | 市場価値が高く、紹介成功時の報酬も高めになりやすい。 |

「やってみたいけど、何から手をつければいいかわからない」という声は少なくありません。
ここでは、制度設計から運用改善まで、リファラル採用で成果をだすための4つのステップを解説します。
まずは、どの職種でリファラル採用を行うのか、どのような人材を紹介してほしいのかを明確にします。
ここが曖昧だと、社員は「誰を紹介すればよいのかわからない」と感じやすく、制度が動きにくくなります。
あわせて、紹介から選考までの流れや、インセンティブの有無、支給条件、対象となる雇用形態なども整理しておきましょう。最初にルールを明文化しておくことで、紹介する側もされる側も安心しやすくなります。
制度を整えたら、次は社内にしっかり伝えることが重要です。
募集職種や求める人物像、紹介方法がわかりにくいと、制度があっても活用されにくくなります。
そのため、社員がすぐに理解できるよう、紹介の流れや対象ポジションを簡潔に共有することが大切です。リファラル制度の説明会を開催したり、注力ポジション・要件等をまとめた資料を配布するのも効果的でしょう。
また、リファラル採用は人事だけでは進めにくいため、現場の管理職にも目的や進め方を共有し、協力を得られる体制を作る必要があります。人事と現場が同じ認識を持つことで、紹介後の対応もスムーズになります。
紹介された人に対して、最初から正式応募を求めるのではなく、まずはカジュアル面談から始める方法も有効です。特に、今すぐ転職を考えていない転職潜在層に対しては、気軽に話せる場をつくることで接点を持ちやすくなります。
ただし、面談だけで終わってしまっては採用にはつながりません。面談後に誰がフォローするのか、どの段階で選考意思を確認するのかなど、次の流れまで決めておくことが大切です。入り口を広げるだけでなく、その後の接続まで設計しておくことで、リファラル採用は成果につながりやすくなります。
導入後は、紹介数だけでなく、面談化率、選考移行率、採用率などを振り返りながら改善していくことが重要です。
たとえば、紹介が少ない場合は制度が十分に浸透していない可能性があり、面談後に選考へ進まない場合は、要件の伝え方や候補者へのフォローに課題があるかもしれません。
このように、どこでつまずいているのかを見ながら改善を重ねることで、制度は少しずつ機能しやすくなります。リファラル採用を一時的な施策で終わらせず、自社に合った採用手法として育てていくには、継続的な見直しが欠かせません。


リファラル採用の導入を検討する中で、よく寄せられる2つの質問にお答えします。
リファラル採用は、「採用コストを下げたい」企業だけに向いた手法ではありません。
以下のような特徴を持つ組織で、特に高い成果が期待できます。
自社の強みや「求める人物像」が言語化されている企業
「優秀な人を紹介して」ではなく、「Pythonの実務経験が3年以上あり、自走できる人」といった具体的なターゲットが現場に共有されている企業です。募集要項が明確であれば、社員も「あ、あの人がピッタリだ」と思い浮かべやすくなり、紹介のミスマッチが激減します。
残業時間の適正化や福利厚生が整っている企業
残業時間が適正に管理され、福利厚生も整っている企業は、大切な友人を安心して紹介できる企業です。反対に、離職率が高く現場が疲弊している状態では、友人を紹介したいと思う社員は少ないでしょう。
エンジニアなど専門職の採用に苦戦している企業
求人倍率が高い専門職ほど、広告やスカウトだけではリーチしきれません。同じ技術領域で働く仲間同士の「信頼ベースの声かけ」が、最も有効なアプローチになります。
スタートアップ・急成長フェーズの企業
組織の核となる熱量の高い人材を確保したいフェーズでは、既存社員のネットワークを活かすことでマッチング精度の高い採用が見込めます。
紹介報酬(インセンティブ)の支払いは原則として適法ですが、職業安定法第40条(報酬の供与の禁止)に抵触し、違法と判断されるリスクがあるのは主に以下のケースです。
就業規則や賃金規程に明記されていない場合
紹介報酬は、労働の対価(賃金)の一部として扱う必要があります。規程に基づかない「個人的な謝礼」や「裏口での現金渡し」は、無許可の職業紹介事業とみなされる恐れがあります。
報酬額が社会通念上、高額すぎる場合
数百万円単位など、あまりに高額な報酬は、社員が本来の業務を逸脱して「紹介業」を主目的とするリスクを生みます。一般的には数万〜数十万円程度の「常識の範囲内」に収めるようにしましょう。
給与としての適正な処理を怠っている場合
インセンティブは「所得」にあたるため、源泉徴収や社会保険料の算定基礎に含める必要があります。これらを無視して「経費精算」などで処理すると、税務上の問題に発展します。
これらのリスクを避けるため、「就業規則への記載」「適正な金額設定」「給与としての処理」の3点を必ず徹底してください。これらを守っていれば基本的に問題ありませんが、判断に迷う場合は社会保険労務士や弁護士への事前確認をおすすめします。
リファラル採用は、コスト削減・定着率向上・転職潜在層へのリーチといった明確なメリットがある一方、制度設計や法的リスクへの対応、社内浸透の工夫が求められる手法です。ただし、本記事で紹介した4ステップを順に進めれば、いずれも対策できるものばかりです。
まずは特定の職種や部署からスモールスタートし、成功事例を一つずつ積み上げていくのが全社展開への最短ルートです。
「採用戦略の設計から見直したい」「自社に合う人材と効率的に出会いたい」とお考えの方は、大企業からスタートアップまで数々の採用支援の実績を持つトラックレコードにご相談ください。採用要件の整理からブランディング、候補者アプローチ、選考設計までワンストップでサポートしています。

事例集をダウンロード
まずは相談する
関連記事
READ MORE

2026/8/19
採用ノウハウ
READ MORE

2026/7/27
採用ノウハウ
READ MORE

2026/7/15
採用ノウハウ
READ MORE

2026/7/14
採用ノウハウ
READ MORE

2026/7/14
採用ノウハウ
READ MORE

2026/7/13
採用ノウハウ
デジタル人材採用の総合支援サービス
TECH HIRE
サービスについて
採用支援
採用業務支援
採用ブランディング
ーリクルーティング
ーエージェント・リレーション
ー新卒採用
採用体制立ち上げ・構築支援
エンジニア採用研修
イベント支援
採用サイト制作
採用ピッチ資料制作
タレントプールサイト制作
組織開発
人事戦略
人事戦略コンサルティング
組織開発コンサルティング
人事制度設計コンサルティング
人的資本経営コンサルティング
組織の自律力強化
自律力強化コンサルティング
組織の自律力診断
組織文化・コミュニケーション
経営理念・バリュー浸透
経営理念・バリュー浸透コンサルティング
Colla / 社員の声でチームを強くする
会社について