事例
候補者視点で市場のユニークなポジションを創り出す。クックパッドが「Disruptor採用」で執行役員の採用に成功したワケ

株式会社クックパッド

「毎日の料理を楽しみにする」をミッションに掲げ、料理とテクノロジーの会社としても名高い「クックパッド」。TECH HIREは、クックパッドがすでに行ってきた採用戦略の次の一手を模索する支援を行いました。
TECH HIREが提案・オペレーションを手掛けた施策「Disruptor採用」では執行役員を採用することに成功しました。採用手法の王道はすでに多くを行っていたクックパッドですが、TECH HIREが支援することでこれまで採用できなかった層へのアプローチを可能にしました。
👍「Disruptor採用」の読みどころ
1.ハイクラス人材をとるためには、ユニークな求人ポジションの開発が効果的
2.ポジションの作り方は王道の3C分析を徹底
3.採用の仕事のひとつは、事業や会社自体の魅力を開発すること

新たな挑戦をしているのに、知られていない…。リブランディング開始まで
当時のクックパッドは、サービスの認知度も高いことから、市場からは「レシピの会社」「主婦のためのサービス」というイメージが強く持たれていました。実際はグローバル展開に挑戦していたりと新たな挑戦を繰り返している企業であるにも関わらず、”国内のレシピの会社”というイメージが強く、新たな挑戦・取り組みが十分に知られていないという課題感がありました。
この課題について、TECH HIREという外部の独立した立場から、客観的にとらえながらブランディングや採用戦略を再定義し、必要な人材を採用していくということがミッションとなり採用活動を開始しました。

「普通の採用」を超えた、違う取り組みがしたかった
クックパッドの採用は、エージェント経由の紹介やスカウト送信などを中心に行っていました。採用手法として王道の施策はすでに行っているものの、市場環境のより厳しいエンジニア採用や、新しいチャレンジ領域における採用には「次の一手」が求められる状況に。クックパッド自体のリブランディングに加え、これまでにない採用手法を試す必要がありました。
TECH HIREはこれまで、職種単位ではなく「解くべき課題」を単位として採用を進めた「issue採用」「issue club」をリリースしています。主催企業のPLAID社だけでなく、DeNA社やmercari社なども参加した「issue club」にはクックパッドも参加。このようなユニークな取り組みに興味をお持ちいただいたことをきっかけに、クックパッド社独自の採用施策を行うべく、TECH HIREが採用パートナーとなりました。

▲「issue club」特設サイト(受付終了)
“Disruptor採用”が生まれるまでのステップ
TECH HIREがクックパッドの採用を成功に導くまでには、下記のステップをたどりました。

1. ターゲットを理解する:候補者が求めることを徹底的に言語化
TECH HIREはプロジェクトリーダー1名、パートナー2名の合計3名体制で支援を実施。CEOや広報担当執行役員をカウンターパートとして、クックパッドの採用支援が始動しました。
まずはどんな人をターゲットとしているのかをヒアリングを通し言語化。具体的にどんな人が社内にいるのか、そしてどんな人を採用したいのかを具体化したペルソナ設定を行いました。

▲社内にどんな人がいるのか、ターゲットをどこに定めるかについて

▲具体的なペルソナ。どんな企業のどんな人イメージなのかを細かくすりあわせ
ヒアリングを通し、はじめの一歩にターゲットとして掲げたのは「超大胆な仕掛けができるイノベーティブ人材」。さらに議論を重ねて解像度をあげた結果、「こわす人」と「つくる人」を採用したいということがわかりました。具体的にそれがどんな人なのか、その人たちがどんなことを求めるかを言語化しました。

また、ターゲットに対しては競合優位性をどこに持つかということも徹底的に言語化しました。ここまでで「どんな対象に」「どう訴求し」「どのポイントで勝ちに行くか」というストーリーをつくりました。

2. 会社の強みを理解する:社内でワークショップを実施し、解像度を高める
ターゲットを理解したのち、社員がどのような想いで業務に取り組んでいるかの解像度を高めるべく、社内ヒアリング・ワークショップを実施しました。具体的には、下記の質問に社員に答えていただきました。
クックパッドは「何をしたいのか?」
「事業領域で成し遂げたいこと」
「仕事・業務でチャレンジしたいこと」
「生活体験として成し遂げたいこと」
ワークショップは社員にMiroを使って上記の質問への回答をお願いし、詳細をその場で深掘りするような形で実施しました。

▲Miroで集まったアイデア。お見せできないのが残念です…!
クックパッドの想いや課題、ワークショップを通し、クックパッドがやりたいことが「クリエイターエコノミーの創出」「食を通じた個人課題と社会課題の解決」であることがクリアになりました。ここから、「こわす人」と「つくる人」がクックパッドを魅力的に思ってもらうためには、”あたたかい”イメージがあるクックパッドの、”貪欲な野心”をもつ側面を惜しみなく伝えることが大切であると結論づけました。
クックパッドの採用ターゲットやクックパッドがもつ事業アセット・事業方向性の意志の解像度を高めたのち、TECH HIREの持つデータをもとに候補者目線に立ち、メッセージの打ち出し方・市場におけるポジションと市場にコミュニケーションするための施策を考えました。

市場においてどのポジションを取って候補者に訴求すべきなのかを、図解しながらクックパッドと議論を行いました。
特にTECH HIREが掲げた「8つの訴求要素」については、「競合優位とポジションを合わせることで、ターゲットが興味を持てるイメージがわいた」とフィードバックをいただきました。候補者と企業のハブとしての役割を果たしながら、ユニークなポジション取り・訴求切り口を提案し、企業側の意志を折り込みながら具体的な施策に落とし込むのはTECH HIREの強みといえます。
3. 採用の”ポジション”を決める:”貪欲な野心”を押し出す「Disruptor採用」を提案
ワークショップやヒアリングを通じて、施策のアイデアを複数打ち出し、どの切り口からポジションをとり、ターゲットに訴求していくかについて思考しました。
「こわす人」「つくる人」の採用にあたっては、クックパッドの貪欲さ・野心を訴求するためのワードも複数の案を提案・発散させ、絞り込みを行いました。

▲ネーミング案のブレストnotion
施策やネーミングのアイデアは、開催したワークショップで見えてきた「クリエイターエコノミーの創出」「食を通じた個人課題と社会課題の解決」という事業的な野心をもっと全面に押し出していきたいと考えました。クックパッドが挑む市場を良い方向へとこわしていく人 = Disruptor を採用するという考えから、「Disruptor採用」が誕生しました。
4. コミュニケーションを思考し、アウトプットをつくる:Notionを用いて、特設サイトを作成
“Disruptor採用”の詳細が決まり、特設サイトの企画にも携わりました。候補者にどのように訴求していくかについて、“Disruptor採用”の詳細が決まり、キャッチコピー開発や特設サイトの作成なども支援しました。

▲Disruptor採用特設ページ
「新しいことができると理解してもらえる」「マーケットが大きいことがわかってもらえる」といった印象付けを意識し、マーケットについての認知を高めてもらうセクションも用意しました。
クックパッドが開拓するマーケット領域についても議論を重ね、6つの関連領域を定めました。このマーケットに対しクックパッドのアセットを活用し解決していく図を視覚・説明の両方から詳細に伝えることで、ターゲットである「こわす人」と「つくる人」に対し、チャレンジングなイシューに取り組めることを、マーケットの大きさとクックパッドの魅力の両軸から伝えることを意識しました。

▲コンテンツライティングも担当し、マーケットとアセットの両軸から事業の面白さを伝えました
5. メッセージを届ける
特設サイトを作成するにとどまらず、すでにつながりのあるエージェントに声掛けを行い、カジュアル面談導線の設置や、社内の想いを発信する記事、Disruptorに向けた取り組みのプレスリリース等を定期的に更新しました。あらゆる切り口からDisruptor採用を目にすることが増え、より多くの採用候補者にリーチできたのではないかと考えます。
逆説的ですが、”Disruptor採用”を打ち出しただけでは採用候補者数は増えません。「メッセージを届ける」の一貫として、採用のオペレーションにも尽力することで、”Disruptor採用”が確実に採用目標に近づくようにアクションへと落とし込むところまで役割を担いました。
具体的には、OKRを設定し採用目標に対するアクションの進捗管理を行うほか、毎週定例会を開催し、採用状況、選考で聞かれた候補者の声を定性的にも分析しながら、課題への打ち手や採用を加速させる方法を考え、議論しました。

▲定例資料の一部。定量・定性両面から分析を行っています
加えて、“Disruptor採用”のほかにも、オペレーションをしながら見えてきた課題を踏まえ、さらに採用広報の施策を打つことで採用へのモメンタムを感じさせる仕掛けを考えています。
“Disruptor採用”で、執行役員の採用に成功!成果のカギは...
Disruptor採用の成果としては、この施策ですでに4名の採用に成功しています。なかでも大きな成果の一つとして、本プロジェクト経由で執行役員の採用に成功したことが挙げられます。
成功の要因は下記の3つと分析します。

詳細については下記のとおりです。
クックパッドを挑戦的な会社としてプレゼンテーションできたこと
- 「レシピの次に挑戦する」、「市場をDisruptする」という既存のクックパッドの主婦向けサービスのイメージを払拭し、新たな挑戦に立ち向かうことを前面に押し出したコミュニケーションにより、ターゲット層に魅力的な環境として提案することができたこと安定的なパイプラインの供給
- 採用広報、直接応募、エージェント、ダイレクトリクルーティングなどの活動によって、安定的にパイプラインを供給できたことで、数の積み上げができたこと魅力的な選考体験
- 面談・面接を担当するメンバーによるアトラクトによって会社の魅力、チームの魅力を候補者に醸成できたこと




